大分県立別府支援学校中学部

発声や発表が苦手な生徒が、自分で発表する意欲を高めるための支援

使用したICT機器

[機器]
タブレット

[教師が使用したツール]
[生徒が使用したツール]
デジタルソフト

学校・学年

特別支援学校
大分県立別府支援学校

教科

日常生活の指導自立活動

指導の形態

日常生活の指導、自立活動

詳細

・場面緘黙があり、特定の相手にしか発声ができない。
・モチベーションが本人の行動の質や量に大きく影響する。好きな事が限定的で強いこだわりがある。
・筆記やジェスチャーでコミュニケーションできるが、筆記を面倒だと感じたり、伝えにくいことなど部分的に支援者が補完する必要が出てくる。                                                   ・生活年齢が上がり、教師に指示されることにストレスを感じる。また自分のペースで行動できないことには不満をもつ。
・文字情報に興味があり配布物や小冊子を読む。日ごろ教師に声まねや英単語の発音をして欲しいと訴えたり、声の高低、調子、速い、遅いなどについて細かな要望を伝えたりする。

子どもの困り

・人前にでることが苦手。緊張すると声が出せない。
・ボードの指差しで司会ができるが、細かな指示や発言を表現することが難しい。
・他人に指示されることや自分のイメージ通りに行かないこと、興味がないこと(自分に合わないやり方)はストレスを感じイライラする。活動へのモチベーションが低くなる。

解決の方策・手立て

・活動に意欲がもてるコミュニケーションの方法(本人が興味を持てるもの)を見つける。

実践の様子

iPadのドロップトークを使い、係の仕事(朝の会の司会、日課表や献立係など)に取り組んだ。教師が入れた面白い音声のパネルに興味をもち、自分で操作して何度も音声を出して笑って楽しむ姿が見られた。アプリの操作に慣れてくると、文字パネルの作り方に興味を持ち、ドロップトークの文言の入力や音声の調節の仕方を教師に尋ねたり、音声を自分で調整し、自分の好みの声を作って発表する時間を楽しむようになった。また自信がついてくると、徐々に司会の際、教師が一緒に前に出なくても、自分から司会の場に出て一人でも進められる姿が見られるようになった。現在では活動内容ごとのドロップトークのパネルを自分で操作して、日生の活動に取り組めるようになった。ドロップトークを使ってみたことで、本人の嗜好やこだわりが明確になると同時に、新しいやり方への不安やこだわりを解消し、主体的に行動しようとする意欲を高めることにつながった。

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