大分県立竹田支援学校中学部2年

物語文を読んで、感じ取った登場人物の気持ちや場面の情景を表現する指導

使用したICT機器

[機器]
タブレット

[教師が使用したツール]
[生徒が使用したツール]

学校・学年

特別支援学校
大分県立竹田支援学校 2年

教科

国語

詳細

・自分の考えや思いなどを表現する語彙が多くない。
・選択肢があると答えやすくはなるが、自分の考えがあっても選択肢に影響されてしまう。
・学習したことが成果物として残らないと、学習したことが記憶に残りにくい。(学習経験を手がかりにして、学習内容を想起するため)
・その時々で回答が異なり、場面ごとのまとまりとしてに登場人物の気持ちや情景を想起しにくい。

子どもの困り

・学習したことの成果物が手元にあると、次の学習の時に思いだす手がかりになる。
・教師の問いに左右されて、回答が変わってしまう。
・思っていることや感じたことはたくさんあるが、周囲の人にうまく伝えられない。

解決の方策・手立て

・1時間の学習した内容が1スライドとして「Keynote」上に残っていくようにした。
・教師の質問はいつも同じ「この時のスイミーの気持ちは?」などにし、スライド上の本文にマークして、どこの部分に回答するかわかりやすくした。
・①思っていることにマッチングする音楽を選ぶ
→②選んだ理由を答えるの手順で回答しする
→③教師は、「スイミーが楽しい気持ちだと思ったから選んだんだね」と意味づける言葉かけをする手順で学習を進めた。

実践の様子

<授業の進め方>
・1場面に2時間を割り当てる
・1時間目・・・出てきた語句の意味や登場人物のしたことなどを学習し、その時の登場人物の気持ちを考えた。
・2時間目・・・前時に考えた心情をもとに複数の音楽の選択肢の中からその部分の登場人物の心情や情景にあった物を選択したり、場面にあった読み方で音読してオーディオを挿入した。

<ICTの活用の様子>
・自分が感じ取った登場人物の気持ちや情景のイメージに当てはまる音楽を「Keynote」上で選択するという個人でできる活動を設定したことで、自分が感じたことを周囲に左右されることなく表現することにつながった。
・音読を挿入する際には、取り直しや繰り返し再生が可能なので、自分の納得いくまで活動できた。
・1つの場面が1スライド、そこに選択した音楽、録音した音読を貼り付けて学習の成果物となったことで、学習したことを記憶に留め置いたり、次時以降の学習の手がかりになった。
  ↓
何よりも、生徒が意欲的に学習に取り組み、自発的な発言が増えた。学習を振り返る機会が増え、学習したことを学級の友だちや担任に話をする機会が圧倒的に多くなった。

コメント

コメントを投稿する