大分県立中津支援学校高等部1年

原稿を読んで発表する指導

使用したICT機器

[機器]

[教師が使用したツール]
デジタルコンテンツ
[生徒が使用したツール]
デジタルコンテンツ

学校・学年

特別支援学校
大分県立中津支援学校 1年

指導の形態

生活単元学習

詳細

・委員長に自分から立候補し、代表発表など進んで行う様子があるが、長い文章になると暗記は難しく、原稿を見る必要がある。
・小さな文字は見えにくい様子があり、プリントを見て読むときは、目から10㎝程の位置に近づけて読む様子がある。
・字を書くことが苦手。書くと、誤字、脱字が多い。消して書き直すことに抵抗があり、意欲が低下する。
・原稿の枚数が多くなると、紙をめくる操作に気を取られて時間を必要とし、発表が途切れることがある。

子どもの困り

・前に出て話すことは得意だが、原稿を書くことに抵抗がある。
・自分で書いた原稿(文字)を理解して読むことが難しい。やる気を失う。書き直すことも苦手。
・字が小さいと見にくいため、見えるように目を近づけて読む。
・紙をめくる操作が気になる。その都度数秒発表が中断してしまう。

解決の方策・手立て

・発表意欲を大切に、原稿の工夫をする。
・できることを活かす。操作の簡略化。
(スマホを持っており、iPad操作は慣れている様子がある。)→①原稿をiPadで入力して作成する。文字のポイントをあげる。②指でスライドしてページをかえる。

実践の様子

全校集会の学年発表に向けて、「学年紹介」の発表練習に取り組んだ。クラス委員長として、学年の代表として長い文章を発表する役割を引き受けた。
・紙の原稿を読んで練習したが、見にくい、めくることに気をとられる等、困りが生じ、本人から教師に相談があった。(写真上)
・どうしたら読みやすくなるか、教師と一緒に考え、iPadの「Keynote」アプリを使って原稿を作成することに決めた。
・入力やページをめくる等の操作を教師と確認してから原稿を作成し、完成した原稿をiPadで見て発表するようにした。(写真下)文字のポイントをあげたことで、原稿と目との距離が少し遠くなった。指でスライドしてページを簡単にめくれるようになったため、スムーズに読み進められるようになった。書かずに入力するようにしたため、文字の見えにくさが軽減され、意欲を低下せず、発表練習をすることができた。
・入力する場面でも、予測変換機能等により減ってはいるが、誤字・脱字はあるため、国語と連携した指導・支援が今後必要である。

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