豊後高田市立真玉小学校3年

話し合いの「たし算」をしよう(話し合い活動の生成AIによる補助的評価活用の実践)

使用したICT機器

[機器]
タブレット

[教師が使用したツール]
デジタルソフト
[生徒が使用したツール]
デジタルコンテンツ

学校・学年

小学校
豊後高田市立真玉小学校 3年

教科

国語

授業の内容

秋の遠足で1~3年生全員が楽しむ遊びを決めるために、3~4人での話し合いを行った。児童の話し合いの様子をより客観的に評価するため、生成AI(Gemini)を補助的に活用した。個人情報保護の観点を最重視し以下の配慮に留意した。

①生成AIは豊後高田市教育委員会が推奨するGeminiを学校長に申請し、教職員OENアカウントでのみ使用する。
②グループごとに話し合いの様子を、個人名や学校名が特定できないよう音声ファイルに録音する。
③録音後、情報が特定される発言が含まれていないか教師が確認し、Geminiに話し合いの整理と評価を指示する。
④教師自身も見取りや動画ファイルによる評価を行ったうえで、生成された評価をあくまで参考程度に利用する。

プロンプトとして『小学校の国語科教員の立場として各グループの話し合いを整理し「互いの意見の共通点や相違点に着目して、考えをまとめる(たし算する)」ことができていたかを焦点に評価を行う』ことを指示した。

ICT活用のポイント
(工夫したところ、苦労したところ 、成果、課題)

【成果と課題】
あくまで補助的な利用のみにとどめたが、Geminiによる評価支援は話し合いにおける発言のみを焦点としていることもあり、教師の先入観や主観にとらわれない客観的な評価が得られた。例えば、いつも自分の考えを譲らず、一方的に話し合いの方向性を決めてしまう(と教師が見取っていた)児童が、回数を重ねるごとに他の児童の意見の良いところを認める発言を多くするようになったことや、普段はおとなしく、話し合いにもあまり積極的ではない(と教師が見取っていた)児童が、他の児童の意見に対し相槌を打って意思表出を行っていたことなどが明らかになった。補助的な評価を参考にしたフィードバックにより、話し合いへの自信がついた児童が増えた。

さらに、今まで丁寧な見取りや動画ファイルの確認を行うことで数日間を要していた話し合い活動の評価が、翌日には児童に還元することができるようになった。

【ICT活用のポイント】
生成AIの教育活動での利用にあたっては、個人情報の保護は最重要課題である。今回は文科省「初等中等教育段階における生成 AIの利活用に関するガイドライン」や豊後高田市教育委員会主催の研修資料を参考に、①~④の配慮、特に個人名や団体名特定につながる発言のチェックは入念に行ったが、効果を実感するとともに課題も多く感じた。

生成AIの教育的利用に関する実践は現時点でまだまだ少なく、扱いが難しいこともあり、実践への導入も慎重となっている。今後、自治体の管理下のみで利用できる生成AIコンテンツやアプリケーションの導入を期待すると共に、ガイドラインに基づいた教育的利用の在り方を考えていきたい。

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