芸術緑丘高等学校2年

視覚障害者のためのデザイン

学校・学年

高等学校
芸術緑丘高等学校

発表形式

レポート・論文

研究の概要

現代では数多くのユニバーサルデザインが用いられています。しかし、まだ工夫できるところが多くあるのではないでしょうか。視覚障害者の方が普段どんなことに困っているのか、私にできることは何かを考え、まとめました。

生徒のアウトプット

実践の背景
私は2年生になりデザインを専攻し、よく周りにあるものをよく見るようになりました。周りの観察をする中で見つけたのが「ユニバーサルデザイン」です。ユニバーサルデザインは私たちの日常の中に沢山あり様々な人の生活の手助けをしています。
私はそんなユニバーサルデザインに惹かれ、興味を持つようになりました。また、それと同じ時期に視覚障害者の方の本を読みユナバーサルデザインによって悩みを解決できるのではないかと思いこのテーマを設定しました。
仮説
私はユニバーサルデザインをもっと工夫し、色んな所に取り入れれば誰にとってもより良い暮らしができるようになると思います。
調査・研究内容
調査・研究の方法
・インターネット
・本

調査結果
○ユニバーサルデザインとは
ユニバーサルデザインとは、製品、建物、環境、空間などをあらゆる人が利用できるようにデザインすることです。ユニバーサルデザインは、「あらゆる人に利用しやすいデザインである」という視点を軸に7原則から構成されています。

1,誰でも同じように利用できる「公平性」
2,使い方を選べる「自由度」
3,簡単に使える「単純性」
4,欲しい情報がすぐに分かる「明確さ」
5,ミスや危険につながらない「安全性」
6,無理なく使える「体への負担の少なさ」
7,使いやすい広さや大きさ「空間性」

しかし、この7原則は必ずしも全て満たさなければならないわけではありません。

仮説の設定(例)
○○○○○は○○○○○○○○○○○○○○○○○身近なユニバーサルデザイン

・多機能トイレ
十分なスペースに、ベビーシートなどの設備があるトイレは、乳幼児連れや車いす利用の人だけでなく、誰もが気持ちよく利用できます。

・シャンプーの容器の突起
気をつけてみると、シャンプー容器には、突起がついています。これは、触っただけで同じような形をしたリンスの容器を区別するためで、リンスの容器には、この突起がありません。
目の不自由な人だけでなく、頭を洗っている時などの目をつぶっている場合にもシャンプーとリンスを区別することができます。○

・ピクトグラム
交通施設、観光施設、商業施設など様々な場所で使われているピクトグラムは海外からの旅行者や細かい文字の見えにくいお年寄りなど全ての人が伝えたいイメージを一目で理解することができます。

・センサー式蛇口
手を差し出しただけで水がでる蛇口は、手に障害のある方や握力が弱い人でも、簡単に利用できます。

このように普段私たちが何気なく使っているものにもユニバーサルデザインが施されています。

○視覚障害者が日常の中で困ること

視覚障害者の方が生活する中で不便だと感じることは沢山あり、まずはそれを私たちが知ることが大切だと思います。例えば買い物をするだけでも困ることが沢山出てきます。
・視覚障害者が「買い物」で困ること
誰に質問すればいいのかわからない
 「いらっしゃいませ」という複数の声は聞こえても、誰にサポートして貰えばいいのか困ることがあります。
商品の種類・品質・価格が見えない
 色や形が少し把握できたとしても、小さく書かれた「数字・文字」を読むのは難しいです。特に、缶詰商品や調味料などの形が似ているものはわかりにくいです。
どれを選んだらいいのかわからない
 「見比べる」ということが難しいので、判断に迷うことも少なくありません。

この3つのことを読み私は商品の種類・品質・価格は本当にわかりにくいものが多いと感じました。品質、価格など私たちから見ても分かりにくいことがあるのでここでユニバーサルデザインを取り入れると色んな人にわかりやすく、購入しやすい商品ができると思いました。
結論
分析と考察
○私の考える新しいユニバーサルデザイン
私は視覚障害者の方が困っていることを少しでも解決できたらなと思います。そのためには商品などを作る際に「こうしたら見えない人も、聞こえない人も、車椅子に座った人も使いやすいかな」というふうに考えることが大切です。
上に書いたように缶詰や調味料はまだまだ工夫ができる商品の一つだと思います。もし私が新しく缶詰のパッケージをデザインするとしたら缶詰の中身の具の形をした缶詰を作りたいです。普通の円柱形の缶を缶詰の中身の具をモチーフにした缶に変えることで視覚障害者の方は手で触り何の缶詰か把握できるようになると思います。また、字が読めない小さい子供や外国人、視力の衰えた高齢者、そして私たちにとってもどんな商品なのか一目見ただで分かるようになると思います。
このように商品を作り出す時のちょっとした工夫が多くの人を助けることがあります。そう考えるとユニバーサルデザインは少しの不満と少しのひらめきから作られているのかもしれません。「使いにくいな」という日頃のちょっとした不満を不満のままで終わらせず「どうしたら使いやすくなるのだろう」と考えることで新しいユニバーサルデザインができていきます。ユニバーサルデザインの発案は私たちから遠い話ではありません。是非自分が不便に思ったことをそのままにしないで改善方法を考えてみて欲しいです。また、その改善方法を考える際は色んな人の気持ちも考え、周りをよく見て欲しいと思います。積極的に色んな立場の人の気持ちを考え行動することがこれからのより良い社会を作っていく秘訣だと思います。

現時点で残っている問題点や疑問点
ユニバーサルデザインを全国に設置できているか(多目的トイレ、センサー式蛇口など)

感想
今回の研究はこれからデザインを勉強していく上でとても役立つものになったと思います。人のためになるデザインとは何なのかをよく考えるきっかけになりました。また、自分の描きたいものを描くだけでなく人に何かを伝えられるような絵を描けるようになりたいと思いました。

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