大分県立佐伯鶴城高等学校

佐伯鶴城高校の避難訓練について考える

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高等学校
大分県立佐伯鶴城高等学校

発表形式

レポート・論文

研究の概要

佐伯鶴城高校の避難訓練について調べ、避難経路、避難場所、近隣住民への対応について考察した。
新しいルートでの避難時間を確認したところ、効果的であることがわかった。また、近隣の高齢者数を調べ、災害時に助けることが可能かどうか検証した。

生徒のアウトプット

実践の背景
佐伯鶴城高校の避難訓練は最近改善されたが、南海トラフ地震の予想は私たちの想像をはるかに超えるものであったため、避難訓練を改善し、より効率的な避難訓練マニュアルを提示したいと考えたから。
仮説
・現在の避難経路では混雑するため、経路を分散化することで、以前よりもスムーズに避難することが可能になる。
・お年寄りの方や荷物を持った時の避難にかかる時間が津波到達予想時間である18分に満たなければ地域のお年寄りの方を助けることができる可能性があるということを提示できる。
調査・研究内容
予備実験
①方法
南海トラフ地震の予想と佐伯鶴城高校の避難訓練マニュアルを比較し避難場所の安全性を確かめた。
現在の避難経路→30m 1分55秒 50m 3分28秒 64m 2分12秒
考案した避難経路→14m 1分47秒 100m 1分47秒 42m 2分1秒

②結果
計算式より城山からの津波の跳ね返りが起きる可能性があるので、2.2mでは危険である。よって、屋上ではなく城山に避難するほうが安全であると考えられる。また、右表より、現在の佐伯鶴城高校の避難予定地である三の丸の高さは19mであり予想より大きな津波がくると危険であるためできるだけ城山の高い場所に避難したほうが良いとも考えられる。


実験①
①方法
避難時に混雑しないように、新たな避難経路を考え、実際に走って時間を計測した。
②結果
図のような避難経路を考え実際に走ったところ、以前の避難経路より効率化していた。
荷物の重さ[kg]   時間(先頭)[分:秒]   時間(最後尾)[分:秒]
  49.4        5:58         11:15
  24.7         5:15          9:54
   6.3         4:56         9:17
   0.0         4:32         8:33


実験②
①方法
実際に荷物や人を背負って時間を計測し、避難にかかる最大の時間を知るために先頭の時間から最後尾の時間を計算した。
②結果
表1の通り南海トラフ地震の津波到達時間である18分に満たないことが分かった。


実験③
①方法
避難の際通る道の周辺に住むお年寄りの人数を調べ、佐伯鶴城高校の生徒数である600人と比較した。
②結果
計算式3より、600人に満たないため、避難の際に周辺に住むお年寄りを背負った時間は、実験②の結果の11分15秒よりも短くなることが予想される。
結論
考察
実験1の結果より避難経路を変えることで以前の避難経路より効率化したということが分かったので、今後他の避難が可能なルートを考え同じように時間を計測することで、さらに効率のいい避難経路を提示することが可能になると考えられる。
実験2の結果より50kgの人を背負って避難しても津波到達予想時間に満たないことが分かったので、実際に地震が発生したときは、地域の方を助けることは十分可能だと考えられる。

まとめ
これまでの避難経路について、効率化することができると考えられる。また、地震が起こった際、地域の方を助けることは十分可能だと考えられる。

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